洋装のウエディングドレスも素敵ですが、「やっぱり結婚式でしか着られない特別な白無垢や色打掛を着たい!」という本物志向の花嫁さまから、和装ウエディングが改めて選ばれています。
しかし、成人式の振袖やゲスト列席の着物と違い、花嫁だけが身につけられる婚礼和装は「どんな種類やマナーがあるのか未知の世界…」と戸惑うプレ花嫁さまがほとんどです。
和装を着てみたいけれど、種類や髪型、マナーや選び方が全然分からなくて不安です…。
初めての婚礼和装は分からないことだらけで当然です!今回は、挙式スタイルの選び方から衣装の種類、文様の意味、髪型や小物、当日美しく見せる所作まで、知っておくべき基礎知識をプロの視点ですべて分かりやすく解説します。
この記事でわかること
- 和装ウエディングができる4つの挙式スタイル(神前式・人前式・仏前式・茶婚式)
- 花嫁だけが着られる特別な和装5種類(白無垢・色打掛・引振袖など)
- 白無垢や色打掛に描かれる伝統的な文様の意味
- 和装に合わせる4大ヘアスタイル(文金高島田・洋髪・角隠し・綿帽子)
- 差がつくコーディネート!着付け小物と花嫁小物の基礎知識
- 当日きれいに見せる美しい立ち居振る舞い(歩き方・座り方)
- 1 | 挙式スタイルと和装ウエディング
- 1-1 | 1. 神前式(しんぜんしき)
- 1-2 | 2. 人前式(じんぜんしき)
- 1-3 | 3. 仏前式(ぶつぜんしき)
- 1-4 | 4. 茶婚式(ちゃこんしき)
- 2 | 意外と知らない花嫁和装の種類
- 2-1 | ① 白無垢(しろむく)
- 2-2 | ② 色打掛(いろうちかけ)
- 2-3 | ③ 引き振袖(ひきふりそで)
- 2-4 | ④ 十二単(じゅうにひとえ)
- 2-5 | ⑤ 新和装(オーガンジー打掛など)
- 3 | 和装独特の文様の基礎知識
- 4 | 和装独特のヘアスタイル
- 4-1 | ① 文金高島田(ぶんきんたかしまだ)
- 4-2 | ② 洋髪(ようばつ)
- 4-3 | ③ 角隠し(つのかくし)
- 4-4 | ④ 綿帽子(わたぼうし)
- 5 | 差がつくのはコーディネイト、色打掛の選び方と小物の基礎知識
- 5-1 | ① 着付け小物(着るために必要な道具)
- 5-2 | ② 花嫁小物(胸元や帯周りを彩る特別な装飾)
- 6 | 和装姿で気をつけたい所作のチェックポイント
- 6-1 | 1. 褄(つま)のとり方
- 6-2 | 2. 歩き方のコツ
- 6-3 | 3. 座り方・椅子の掛け方
- 7 | まとめ:運命の和装に出会うために
挙式スタイルと和装ウエディング

和装ウエディングで選べる挙式には、主に以下の4つのスタイルがあります。
- 神前式(しんぜんしき):神社や結婚式場の神殿で行う伝統的な挙式。親族を中心に行う厳かな誓いの儀式。
- 人前式(じんぜんしき):神仏ではなく参列したゲスト全員に誓いを立てるスタイル。宗教や格式にとらわれず自由。
- 仏前式(ぶつぜんしき):寺院や自宅の仏壇前で行う挙式。先祖に感謝し、来世までの縁を誓う。
- 茶婚式(ちゃこんしき):茶道の精神に基づき、ゲスト全員で一服のお茶を分かち合い誓いを交わす近年人気のスタイル。
1. 神前式(しんぜんしき)
和装ウエディングといえばまず思い浮かべるのが、神社や結婚式場の神殿で行う「神前式」です。
2人の結婚を祖先の神々に報告するという昔ながらの伝統的なスタイルで、神道の婚礼儀式として大正天皇のご婚儀から広まりました。雅楽の音色が響く中、神職や巫女に先導されて参進する花嫁行列は、和装ならではの厳かさと美しさに満ちています。
2. 人前式(じんぜんしき)
人前式は、特定の神仏ではなく、結婚式に列席するゲスト全員に向けて結婚の誓いを立てる挙式スタイルです。
アットホームなパーティー形式が多く、宗教や格式にとらわれず、自分たちらしい演出を取り入れられるため最近とても人気が高まっています。チャペルやガーデン、和風の披露宴会場など場所を選ばずに行えるのも大きな魅力です。
3. 仏前式(ぶつぜんしき)
仏前式は、寺院や先祖代々の仏壇の前で行う挙式スタイルです。
「2人の結婚は前世からの深い因縁によるもの」という仏教の教えに基づき、ご先祖様に感謝し、来世までの永遠の結びつきを誓い合います。寺院の厳粛な空気感と和装の相性は抜群です。
4. 茶婚式(ちゃこんしき)
茶道のおもてなしと精神に基づいた挙式スタイルです。
お茶を点ててゲスト全員に振る舞い、全員で一服のお茶をいただくことで「心の通い合い」と「両家の絆」を深めます。静寂の中で凛とした空気を味わえる、大人の和装婚として注目されています。

結婚式の和装持ち込み料の相場と持ち込んでも安くなる理由や交渉術の手順
結婚式場への和装持ち込み料の相場は、新婦の白無垢・色打掛で1着3万〜7万円(特に多いのは3万〜5万円帯)、新郎の紋付袴で1着2万〜3万円が目安です。一見すると高く感じますが、式場提携サロン(…
意外と知らない花嫁和装の種類

花嫁だけが身につけられる特別な婚礼和装は、大きく分けて5種類あります。
- 白無垢(しろむく):最も格式の高い正礼装。掛下から小物まで全てを白で統一。
- 色打掛(いろうちかけ):白無垢と同格の正礼装。華やかな地色と豪華な刺繍や染めが特徴。
- 引き振袖(ひきふりそで):裾を引いて優雅に歩く本振袖。帯の結び方で個性を表現。
- 十二単(じゅうにひとえ):平安時代の貴族の正装。最高峰の格式と重厚感。
- 新和装(しんわそう):オーガンジーなど現代のドレス生地を取り入れた軽やかな新しい和装。
① 白無垢(しろむく)

神前式に最も多く選ばれる格式高い花嫁衣装です。清らかなものの象徴である白は花嫁の純真さを示し、「相手の家の家風に染まる」という花嫁の決意を表しています。
伝統的にはすべて白で統一しますが、最近では裏地や襟元に赤を効かせた「赤ふき」「内赤」の白無垢や、金銀の刺繍が入ったデザインも人気です。
② 色打掛(いろうちかけ)

白無垢と同格の正礼装です。赤・金・黒・緑・青など華やかな地色に、金銀糸を使った織りや刺繍、友禅染めなどの伝統技法で豪華絢爛な吉祥文様が描かれます。
挙式(白無垢)から披露宴・お色直しで色打掛に掛け替えるスタイルは、「新しい家に嫁いで生まれ変わる・血を通わせる」という意味も込められた王道のコーディネートです。
③ 引き振袖(ひきふりそで)

通常の振袖よりも裾を長く仕立て、裾に綿を入れて引きずるように美しく着こなす婚礼衣装です。「本振袖」「お引きずり」とも呼ばれます。
打掛と違って帯が外側に見えるため、帯結びや帯揚げ、しごきなどの組み合わせでバックスタイルを華やかに演出できるのが魅力です。特に「黒引き振袖」は江戸時代の武家女性の正装として大変人気があります。
④ 十二単(じゅうにひとえ)

平安時代から続く、公家や皇族の最高峰の正装です。何重にも重ねられた美しいグラデーション(襲の色目:かさねのいろめ)が圧巻の雅やかさを醸し出します。
厳かな神社挙式や、誰とも被らない特別感を求める花嫁さまに選ばれています。
⑤ 新和装(オーガンジー打掛など)

透け感のあるオーガンジー素材やレース、チュールなど、ドレスの要素を取り入れた現代的な打掛です。非常に軽やかで動きやすく、ガーデンウエディングやリゾートウエディング、洋髪スタイルとの相性も抜群です。

和装結婚式のレンタル費用相場はいくらか式場提携とネットレンタルの違いを比較
和装結婚式のレンタル相場は、全国調査の衣装単体平均で白無垢19.5万円・色打掛27.8万円ですが、式場提携サロンでは差額を含めて1着30万〜60万円台になることも少なくありません。一方、ネッ…
和装独特の文様の基礎知識

「白無垢はどれも同じ白に見える」と思っていませんか?
実は白無垢にも、織りや刺繍で繊細な文様が描かれています。和装を選ぶ際は、着物の色や柄だけでなく、描かれた「文様に込められた願いや意味」を知っておくと、より愛着を持って運命の一着を選ぶことができます。
- 鶴(つる):延命長寿の象徴とされる瑞鳥。「つがいの鶴は一生添い遂げる」ことから、夫婦円満の最高の縁起物です。
- 熨斗(のし):古くから神仏へのお供え物とされた縁起物を長く帯状に文様化した柄。長寿や繁栄を意味します。
- 檜扇(ひおうぎ):平安貴族が用いた木製の扇。扇の「末広がり」の形から、未来の繁栄や幸運を祈る意味を持ちます。
- 鳳凰(ほうおう):平和な世に現れる伝説の神鳥。高貴さと永遠の平和・美を象徴する格調高い文様です。
- 松竹梅(しょうちくばい):冬の寒さに耐える松、まっすぐ伸びる竹、百花に先駆けて咲く梅。逆境に耐え繁栄し続ける生命力を表します。
- 牡丹(ぼたん):百花の王と呼ばれ、富貴や幸福を象徴する華麗な花文様です。
- 車・御所車(ごしょぐるま):貴族の乗り物であった牛車に花をあしらった文様。豊かな玉の輿や幸福に満ちた人生を象徴します。
和装独特のヘアスタイル

和装のヘアスタイルは、伝統的な日本髪から現代の洋髪まで選択肢が広がっています。
① 文金高島田(ぶんきんたかしまだ)
和装の髪型として最も格式が高く、正式な儀式の場で結われた日本髪の代表格です。
現代では全カツラのほか、生え際の地毛をなじませて自然に見せる「半カツラ」や、茶髪に合わせたカツラも登場しています。カツラを使用すると、お式は厳かな日本髪+綿帽子、披露宴は洋髪へスムーズにヘアチェンジできる点も大きなメリットです。
② 洋髪(ようばつ)

アップスタイルやシニヨン、編み込みなど、現代のヘアアレンジに和装を合わせるスタイルです。生花や水引、つまみ細工、ドライフラワーなどを自由に飾ることができ、ウエディングドレスからのチェンジもしやすいと人気を集めています。
③ 角隠し(つのかくし)

文金高島田の髪の上に巻く白い帯状の布です。「怒りの角(つの)を隠し、従順で慎ましやかな妻となる」という意味が込められています。
- 合わせられる衣装:白無垢・色打掛・引振袖のすべてに合わせられます。
- 顔の輪郭がすっきりと美しく際立ち、キリッとした気品ある凛々しい花嫁姿になります。
④ 綿帽子(わたぼうし)

頭全体をふんわりと覆う白い袋状の被り物です。ウエディングドレスのベールと同様に「挙式が終わるまで新郎以外に顔を見せない」という意味があります。
- 着用できるのは「白無垢のみ」(色打掛や引振袖には合わせられません)。
- 伝統的な日本髪カツラはもちろん、最近では洋髪用の綿帽子フレームも普及しています。
差がつくのはコーディネイト、色打掛の選び方と小物の基礎知識

衣装が決まった後に重要になるのが「小物」のコーディネートです。和装の小物は「着付け小物」と「花嫁小物」に分かれます。
① 着付け小物(着るために必要な道具)

- 肌襦袢(はだじゅばん)・裾よけ:和装の肌着。汗を吸い着物を守ります。
- 足袋(たび):花嫁衣装用の白い足袋。
- 腰紐(こしひも):着崩れを防ぐため複数本使用します。
- 伊達締め(だてじめ):胸元や腰回りを平らに整える幅広の帯状紐。
- 帯板(おびいた):前帯にシワが寄らないよう挟む板。
- 帯枕(おびまくら):帯の結び目を高く立体的に保つクッション。
- 補正タオル・ガーゼ:和装の美しい寸胴体型を作るための道具。
② 花嫁小物(胸元や帯周りを彩る特別な装飾)


打掛の下に着る「掛下(かけした)」や胸元に差す小物は、かつては白一色でしたが、現代では友禅染めや刺繍、ニュアンスカラーの小物を合わせて自分好みにアレンジするのが大人気です。
| 花嫁小物 | 役割・意味 |
|---|---|
| 掛下(かけした) | 打掛の下に着る着物。色柄入りの色掛下で個性を出せます |
| 懐剣(かいけん) | 帯の左側に差す短剣。「自らの身は自分で守る」という花嫁の覚悟を象徴 |
| 筥迫(はこせこ) | 胸元に差す化粧ポーチ。「いつまでも美しくあり続ける」身だしなみの証 |
| 末広(すえひろ) | 花嫁が手元に持つ祝儀用の扇子。「末広がりに幸せが続くように」という願い |
| 抱え帯(かかえおび) | 帯の下部に巻く細い平帯。昔、裾をたくし上げるために使われた名残 |
| 丸ぐけ(まるぐけ) | 綿を詰めてふっくらと仕立てた帯締め。永遠に途切れない円満を意味 |

色打掛レンタル相場と費用内訳の目安予算内で上質な衣装を選ぶポイント
結婚式の色打掛(いろうちかけ)のレンタル相場は、全国調査の衣装単体平均で27万8,000円(最多価格帯は20万〜25万円未満)ですが、式場提携サロンでは紹介手数料やランクアップ差額が重なり1…
和装姿で気をつけたい所作のチェックポイント

どんなに上質で美しい着物を着ていても、姿勢や歩き方が雑だと美しさは半減してしまいます。立ち居振る舞いの基本を押さえて、品格あふれる花嫁になりましょう。
1. 褄(つま)のとり方
打掛の裾を持ち上げて歩く動作を「褄をとる」といいます。当日は介添えや美容スタッフが必ずサポートしてくれますのでご安心ください。
右手で褄をしっかりと下から支え、左手はそっと指を揃えて添えると、指先までしなやかで上品に見えます。
2. 歩き方のコツ
- 歩幅は普段の半分:洋服のように大股で足を前に出さず、小さめの歩幅でしずしずと歩きます。
- やや内股で足を運ぶ:親指同士を軽くすり合わせるように運ぶと裾が美しく保たれます。
- 目線は2〜3メートル先:重みで前かがみになりがちですが、背筋を伸ばして少し遠くを見ると堂々とした気品が出ます。
3. 座り方・椅子の掛け方
- 浅めに腰掛ける:椅子に深く腰掛けると大切な帯が潰れてしまいます。前半分に浅く腰掛け、背もたれには寄りかかりません。
- 両膝を揃えて背筋を伸ばす:膝頭をぴったり揃えて姿勢を正すと、写真映りも格段に美しくなります。
まとめ:運命の和装に出会うために
和装ウエディングは、日本の伝統的な美しさと花嫁の気品を最も引き立ててくれる一生に一度の晴れ舞台です。
挙式スタイルや衣装の種類、文様の意味を知った上で選べば、結婚式当日の感動もひとしおになります。
- 「写真だけでは生地の重みや本物の絹(正絹)の色味がわからない…」
- 「式場の衣装室だと高すぎて予算オーバーしてしまう…」
- 「自分に似合う色打掛を自宅でゆっくり羽織って確かめたい!」
結marry(ユイマリー)では、全国の花嫁さまが自宅にいながら上質な本物の打掛を試着できる「お家で試着」をご用意しています。ぜひ実際に手にとって、最高の一着を見つけてみてくださいね。
